COVID-19治療薬
◉日本感染症学会 COVID-19に対する薬物治療の考え方
第12版(2022年1月21日)
図. COVID-19の重症度と治療の考え方

1 カシリビマブ/イムデビマブ、ソトロビマブ、モルヌピラビルは重症化リスクの高い患者のみが適応
2 全ての患者が重症化するわけではなく、全体の約20%が中等症に、約5%が重症になると考えられ
るが、ワクチン接種の普及によってこの割合は変わることが予想される
'1月24日 主な改訂点'
総論
1. 抗ウイルス薬等の対象と開始のタイミング
「重症化リスクが高い患者を対象とした治療薬の特徴で、巻末の附表参考」や「軽症例での薬物治療の適応の場合、感染病態および薬理作用の観点などからも、感染または発症から早期の治療開始が望ましい。また、中等症以上で全般的な薬物治療を検討」の文言変更。「予防接種歴のみで治療薬の適応を判断するしない」、「患者の病態など総合的に勘案して適応を決定する」ように追加。
2. 抗ウイルス薬等の選択
オミクロン株には、カシリビマブ/イムデビマブは使用が推奨されないこと、妊娠および妊娠の可能性がある場合は、モヌルピラビルは使用できないことなどを追加。
抗ウイルス薬について
【レムデシビル(商品名:ベクルリー点滴静注用100mg)】
・臨床報告について国内と海外記載を変更
・投与時の注意点について投与期限(10日目まで)、小児への投与の注意点と推奨されない小児を追加記載
【モルヌピラビル】
・臨床報告について国内と海外記載を変更
【ファビピラビル】
・臨床報告について国内と海外記載を変更
・薬剤提供は2021年12月27日で取り扱い終了の記載追加
中和抗体薬について
【カシリビマブ/イムデビマブ】
・「発症抑制での投与時の注意点」を追加
・In vitroでの変異株への効果を追加
【ソトロビマブ】
・備考でオミクロン株への評価を追加
・「発症後での投与時の注意点」で重症化リスク因子を有し、酸素投与を要しない患者を対象に投与
などの項目を追加
免疫調整薬・免疫抑制薬
【トシリズマブ】
・海外での臨床報告を変更
・国内での使用実績を変更
・2022年1月の適応追加を追記
・投与方法、投与時の注意点を変更
(投与方法)
通常、成人には、副腎皮質ステロイド薬との併用において、トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを点滴静注する。症状が改善しない場合には、初回投与終了から8時間以上の間隔をあけて、トシリズマブして8mg/kgをさらに1回追加投与できる。
(投与時の注意点)
・酸素投与、人工呼吸器管理または体外式膜型人工肺(ECMO)導入を要する患者を対象に入院下で
投与を行うこと。
・海外医師主導治験は室内気SpO2が92%未満または酸素投与中でCRP値7.5mg/dL以上のSARS-
CoV-2による肺炎患者を対象として実施され、副腎皮質ステロイド薬併用下で本剤の有効性が確認
されている。当該試験の内容を熟知し、本剤の有効性および安全性を十分に理解した上で、適応患者
の選択を行うこと。
・海外医師主導治験では副腎皮質ステロイド薬を併用していない患者において本剤投与により全死亡
割合が高くなる傾向が認められた。
・バリシチニブとの併用について、有効性および安全性は確立していない。

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