副甲状腺ホルモン(TPH)
検査の目的
血漿中の副甲状腺ホルモン(PTH)を測定することにより、副甲状腺機能低下症および亢進症の診断を行う。また、腎不全患者の場合、続発性副甲状腺機能亢進症による腎性骨異栄養症を評価する為にも測定する。
検査に用いられる手順の原理及び測定法
血漿中のPTHを測定するもので、電気化学発光免疫測定法(ECLIA)を測定原理とする。第1反応として検体、試薬1(ビオチン化抗PTH抗体)及び試薬2(Ru(bpy)3標識抗PTH抗体)を加えインキュベーションする。第2反応としてMP液(SA磁性MP)を加えインキュベーションし、反応混合液を測定セルに吸引し、磁力によりSA磁性MP電極に引き付ける。次にプロセル(トリプロピルアミン)を吸引し、未反応のRu(bpy)3標識抗PTH抗体を除去する(B/F分離)。SA磁性MPに結合しているRu(bpy)3標識抗PTH抗体のRu(bpy)3は、電極への荷電による酸化と、トリプロピルアミンでの還元反応により励起発光を繰り返す。所定時間での発光強度を光電子増倍管で測定する。同様の操作をしたキャリブレータの発光強度から、検体中のPTH濃度を算出する。
生物学的基準範囲又は臨床判断値
15~65pg/mL以下
警戒値/緊急異常値、異常時報告値
該当なし
臨床的解釈
副甲状腺ホルモン(PTH)は生体内のカルシウム及びリン酸代謝を調節するホルモンである。血液中のカルシウム濃度が低下すると、PTHの分泌が高まり、骨に含まれているカルシウムを取り出し、腸からのカルシウムの吸収を促進することによって、血液中のカルシウムを増加させる働きがある。
高値:副甲状腺機能亢進症、慢性腎不全、低カルシウム血症、ビタミンK欠乏症、骨軟 化症、骨粗しょう症
低値:副甲状腺能低下症、悪性腫瘍の骨転移、高カルシウム血症
可能性のある変動要因
副甲状腺ホルモン(PTH)は不安定であるので、採血後直ちに遠心分離することが必要である。冷蔵保存は不可。
クエン酸、EDTA投与により上昇する。
ビタミンD内服により低下する。
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